服はダメでもうつわは黒

近頃歳と共に黒い洋服が似合わなくなってきました。黒いうつわは身につけるわけではないので、そんな私でも難なく挑戦できます。何となく上級者向けに見えてしまいますが実は料理との相性が良く、使いやすい黒のうつわの紹介です。

益子焼・大誠窯の黒

左上から時計回り、貝皿8寸/ オーバル皿/ 7寸皿・1/ 7寸皿・2/ 蓋物/ 5寸皿/ 7寸リム皿

栃木県益子町の焼き物街の中心部に位置する大誠窯。1861年(文久元年)に始まり、今年で創業161年です。ぶ、ぶんきゅうって…?と思い調べてみると時代は江戸時代の最後の方です。文久の次の次の次が明治時代です。江戸時代から代々続いている歴史ある窯元です。現在は6代目大塚邦紀さんと息子である7代目大塚誠一さんとお弟子さんで作陶しています。

大誠窯の黒は、綺麗な艶のある濃い黒色をしています。漆黒の黒、まさにそんな感じです。

貝皿8寸

大誠窯のうつわは、厚みも重さも程よく使いやすいです。

4寸皿

暑かった夏が終わり、これからの季節活躍しそうです。

徳利2

ものにより黒の艶感が落ちついているものもありますが基本的には濃い黒色をしています。(↓コチラの5寸皿は少しグレーがかった黒)

5寸皿

大誠窯のうつわはコチラ→

小代焼・小代瑞穂窯の黒

左上から時計回り、鎬カップ・鎬横/ 正方縁皿/ 楕円皿・黒/ 長方縁鉢

熊本県荒尾市で女性の陶工が一人、お父さまが開窯した窯を継承しています。伝統的な小代焼を作りつつ日々の暮らしで ”これあったらいいな” を形にして日々を楽しんでいる陶工の作るうつわは見ていて愉快なものが多いです。

小代瑞穂窯のうつわは見た目は黒というか巨峰のような濃い紺色をしていますが、正確には青小代と呼ばれる青色のうつわです。小代焼は青小代、黄小代、白小代と分けられ、中でも青は一番釉薬の出方の幅が大きく面白い色合いになります。

鎬カップ・鎬横

野菜の色味を引き立ててくれて、シックな印象にしてくれます。

正方縁皿

小代瑞穂窯のうつわはコチラ→

国上焼・穂生窯の黒

湯呑み筒型/ ぐい呑み切立

新潟県燕市の国上という地域の、空気が綺麗な山の中で穂生窯のうつわは作られています。沖縄の北窯で修行中に出会った井村さんと廣兼さんは、井村さんの故郷新潟に移り住み、新潟の土を自ら精製し、新潟の原料で釉薬を作り、新潟の薪を割り、自分たちで作った登り窯で焼き物を焼いています。新潟の原料にこだわって作られた穂生窯のうつわは、ざらりとした触り心地、土のポツポツした感触が心地よく、自然のものから生み出された力強さを感じます。

コチラの4寸皿はグレイッシュな色合いの黒色が和菓子に合いそうです。マットな質感の小皿です。

コチラの湯呑みは飴色ですが、黒っぽいので今回ご紹介。穂生窯のうつわは釉薬の色味がその時の焼き具合によっても違いますし、うつわひとつの中での色味の変化も大きく、見ていて楽しいです。

湯呑み筒型

全体的には茶色ですが、黒っぽいところがあったり、茶色っぽいところがあったり、文字では表現できないような色味をしているところもあったりします。

ぐい呑み切立

穂生窯のうつわはコチラ→

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