民藝のうつわって… 〜民藝のうつわの様々な特徴をご紹介致します〜
民藝のうつわには、窯の特性、焼く工程など様々な理由によって色んな特徴があります。
それは現代まで伝統を受け継いだ証です。
それらには意味があり、手仕事だからこそ、カッコつけない日用雑器だからこその個性であり美しさだと思います。
当店で取り扱っているうつわは結構粗めのもの(男らしいというか、勇ましいというか、結構大胆な雰囲気のもの)が多いです。
ご購入前にご確認、ご理解いただきますようお願いいたします。
【蛇の目、目跡】
窯で焼く際に、限られたスペースに沢山のうつわを効率良く入れる為に、重ねて焼くことがあります。
重ねたうつわ同士がくっつかないように処理をして焼きます。
その時にできるのが蛇の目や、目跡と呼ばれるものです。
□蛇の目(皿中心の丸い輪っかが、蛇の目です)
見慣れないと「これは!不良品か?」と思ってしまうかもしれませんが、決して不良品ではありません。
昔から効率良く焼くためにやっている方法であり意味のある模様です。
□目跡(中心部のざらっとしたポツポツが目跡です)
(使い心地)
蛇の目も目跡も、釉薬がかかっていないのでその部分から水分を吸収しやすくなります。
目跡部分の料理の色移りが気になったことはありませんが、蛇の目は赤いソース(ナポリタンとかラー油とか)が染み付くことがあります。
使っているうちに赤いシミは取れることが多いですが、臭い移りやシミの原因になりますので、気になる方は目止めを行ってからご使用ください。カンタン!目止めの方法はこちら→
私は元々そんなに細かいタイプではないせいか、ひねくれた性格のせいか、蛇の目、目跡があることによって個性的な印象になり、完璧なものでなくなるようなところに魅力を感じます。
【貫入】
貫入とはうつわの表面に現れる釉薬のヒビです。
表面のコーティングのヒビなので、うつわ自体が割れているわけではありませんのでご安心ください。
□貫入(うっすら入っているヒビのような線が貫入です)
まだ触れないほど熱々な窯の中でパリパリパリという音と共に貫入が入ります。
最初から入っているものもありますし、使っていくうちに目立ってくるものもあります。
□貫入(使っていくうちに貫入に色が付いたもの)
(使い心地)
使っていくごとに貫入に水分が入り込んで貫入のヒビが目立ってくるものがあります。
目止めをしてから使うと貫入の入りを遅らせることができますが完全に防ぐことはできませんのでご了承ください。
【ゆがみ】
陶器の焼き物は高温で焼く際に膨張したり、動いたりしながら硬化する為、多くのゆがみが出ます。
昔ながらの登り窯は特に出やすいです。
□歪み(上から見ると円が少しづつ歪んでいます。)
ゆがみによって掲載写真と雰囲気が異なる場合があります。
一つ一つ形が異なること、民藝のうつわの特徴とご理解いただけると幸いです。
□ゆがみ(円がゆがんでいます)
(使い心地)
我が家でも歪んだうつわをよく使っていますが、使っていて気になることは特にありません。
歪んでるな…と思うくらいで、特に使い勝手が悪いことはありません。
個人的には、ゆがみはチャーミングで愛着がわきます。
ただ同じサイズの同じお皿で揃えたいという方には不向きかと思います。
収納シーン、使用イメージなどお考えの上、ご検討ください。
【ブク】
登り窯で焼かれたうつわは、ブク(ぷくっとした膨らみ)がよくできます。
一番火に近い場所で焼かれたものにできやすいので、よく言えばしっかり焼かれた頑丈なうつわと言えるそうです。
□ブク(中心部に小さなブクがいくつかあります。)
ぶくがある場合は商品ページに記載しております。
どれも窯元の検品をクリアしたものですのでご理解の上ご購入ください。
□ブク(大きな膨らみがあります。)
(使い心地)
ブクのあるうつわも使っていて特に不具合はありません。
ただ大きすぎるブクは最初は驚くかもしれません。
当店では小さいブクのある商品を取り扱っています。
個性的でチャーミング
様々な特徴を挙げましたが、それらは全て個性であり、一番の魅力だと思います。
商品詳細ページにできる限り詳細を記載しておりますが、ご不明な点はお問い合わせください。コチラ→